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新たな試み!千葉県・飯岡沖で狙う高級魚・マハタ!

2020年01月01日公開

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千葉県・飯岡地区の“午後船”は有名だが、そのパイオニアが飯岡港『幸丸』。そして今シーズン、新たな試みとしてマハタの専門船を開始、連日安定した釣果を記録している。マハタは言わずと知れた高級魚、通年通して食味が落ちない魚だが、この時期は脂も乗って絶品だ。

圏央道でアクセスも快適

自宅のある埼玉県から圏央道を使い、東関東自動車道・大栄ICを降りて、大栄栗源干潟線を経て、国道126号を通る。大栄ICからの距離は約35kmだが、朝の早い時間帯なら2時間半程度で行くことが出来る。まずは受け付けをしに船宿へ。対面にはコンビニもあるので便利。午前3時40分に到着、集合時間は4時30分だが、港へ移動もあるので余裕を持って行って欲しい。早いかなと思ったが既に駐車場は一杯、道路を挟んだ対面にも広い第二駐車場があるので十分駐車可能だ。中へ入ると受け付け担当の向後嗣一大船長がお出迎え。まずは釣り座の紙に名前を記入、左手の待合室に券売機があるので、自分が釣る魚の券を購入、ここで乗船名簿も記入する。

船着場までは車で2分

船宿を出て直ぐの信号を右折すると飯岡港。港に入り、道沿いを左沿いに進み、先端の突当りが『幸丸』の船着場だ。船着場までは2分程度。『幸丸』には複数の釣り船があり各船長が声を掛けているので間違う事はないだろう。船着場へ着くと、今回乗船する「第一幸丸」の向後恵一若船長が出船準備をしていた。この日は自分を含め8人。左右4人ずつに分かれての乗船、19tの大型船なのでかなりゆとりがある。準備中の人に話を伺うとマハタ専門船初挑戦の人が殆どで、何時もは『幸丸』でヒラメ釣りを楽しんでいる人達だった。準備をしてると船長から「根掛かり多いから孫バリは要らないよ」とアドバイス。準備も整い4時50分、大船長に見送られて出船した。

 

昨日好調だったポイントでは、チカメキントキが入れ食い

最初のポイントまでは1時間程度走るとの事なので、キャビンで一休み。エアコンが設置されており、移動中もとても快適だ。5時45分昨日好調だったというポイントに到着。船長が手際よく餌のイワシを配っていく。「水深45m、起伏が激しいので底をとって2、3mゆっくり巻き上げて下さい。その繰り返しです」という船長からのアナウンスでスタート。すると開始早々にアタリ。左舷胴の間(中央)の金子さん(東京・中野区)、続いてトモ(船尾)の和田さん(東京・杉並区)の竿が食い込んだが、浮かんできた魚体は共に赤い。チカメキントキだ。お二人は釣り仲間で『幸丸』での2回目のマハタ釣りとか。続いては右舷胴の間でヒラメが、更に右舷トモ、右舷ミヨシ(船首)、左舷ミヨシでと次々にチカメキントキが上がる。その後もアタリは出るが全てチカメキントキと言う状況に、船長の判断で移動となった。

周囲も明るくなり、釣果も明るく

天気予報は「曇りで朝のうち風が残り、徐々にウネリ、風も出てくる」との事だったが、気温はこの時期にしては温かく外房にしては波もなく比較的釣り易い状況。6時50分、根があまりないエリアへ移動。「水深55m、底ベッタリを狙って下さい。捨て糸は10cmくらいで」との船長アナウンスで再スタート。移動後すぐに右舷トモの高野さん(旭市)に強いアタリ。大きな口に縞模様が見えた。“本命”のマハタが上がった。撮影をしていると隣の向後さん(旭市)のロッドも引き込まれていた。こちらもマハタ。このお二人も釣り仲間で午後も通しでマダイを狙う予定とか。幸先よく“本命”を釣り上げてニンマリ。高野さんはライトヒラメの仕掛けで、向後さんは胴突きに近い仕掛けでイワシの他、イカを餌に付けてマハタを釣り上げた。更に左舷では金子さんがマハタにイナダ、和田さんがイナダを追加していた。しかし、この状況でも船長は「本来ならマハタが上がったら、もっとパタパタ来るんですけどね…。潮がイマイチ効いてないのかな…」と納得していない。暫らく流すと今度は右舷ミヨシの堀畑さん(大網白里市)の竿がしなった。海面にはコロっとした魚体が浮かんだ。良型のマハタだ。最後は慎重にタモで掬いこの日最大の1.5kgが上がった。和田さんにもマハタ、向後さんは更にマハタを追加していた。しかし、この日は全般に食いが浅く、バレたり、食い込まなかったりの状況、ここで再度移動となった。

暫しのヒラメタイムを満喫
9時40分、今度は低い根が多く分布しているエリアに移動。「ここはヒラメも出ます」と船長。ヒラメは待つ釣り、マハタは即合わせの釣り、どっちに絞るか悩ましい。すると早速、左舷の金子さん、和田さんの竿にアタリ。しっかり食い込みをまって合わせると良型のヒラメが上がった、右舷でも向後さん、堀畑さんにヒラメがアタリ、船長も操舵にタモ入れに大忙し。皆さん普段ヒラメ釣りをやってるだけあってお手の物だ。暫しヒラメタイムが続き、のちに向後さんがマハタを追加した。良い流れが来たかと思われたが、天気予報通り徐々に風、ウネリが強くなりアタリが遠のいたところで沖上がりの11時を迎えた。

新たな試みが今後は定番になるか期待

最終的な釣果はマハタ0~3匹(船中7匹)だったが、“ゲスト”にヒラメ、チカメキントキ、イシナギ、カサゴとお土産は十分。竿頭の向後さんにマハタの美味しい食べ方を聞くと「2、3日クーラーなどで寝かせてヌメリが出たら粗塩で落としてから調理すると旨味がすごいですよ」との事。是非試してみたい。船長にマハタ船を始めた理由を伺うと「ここ2、3年で海水温が上昇したせいか、本来釣れていたアイナメが釣れなくなり、今まで数匹しか釣れなかったマハタが急に釣れ出してきたので、今シーズンからメインで船を出すことにしました」との事。飯岡沖のアカムツもそうだが、新たな定番の釣りになっていくのかもしれない。今後、マハタ船はアカムツ、ヤリイカが始まるまでは出船する予定との事。市場では中々見る事が無い高級魚を釣りに是非出かけてみて頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県 飯岡港 『幸丸』
〒289-2705 千葉県旭市飯岡3374
TEL:0479-57-2258
定休日:なし 釣果・施設情報 幸丸 ホームページ

出船データ

マハタ船
1万円(餌別、氷付き)
集合時間:午前4時30分 出船時間:午前5時
沖上がり:11時
レンタルタックル:500円~
素泊まり:3,000円
     
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この記事を書いたライター

森住 貴義
釣りビジョンAPC。
タナゴからマグロまで、幅広く実釣。釣果よりも楽しくをモットーとするエンジョイアングラー。
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