2020年03月01日公開
一つテンヤ・マダイは、シンプルな仕掛けを使いダイレクトに魚を掛けていくゲーム性の高さが人気の釣りだ。また、多彩な“ゲスト”が釣れるのも大きな魅力。そんな一つテンヤ・マダイ発祥の地と言われる千葉県・大原港『新幸丸』に出掛けた。
釣り座はクジ引きでチャンスは平等
カーナビ指定は、「〒298-0004 千葉県いすみ市大原10398-21」をセット。午前4時半ごろに船宿待合所前に到着。車の外気温計は8度と温かい。この日は、北風3m晴れのナギ予報だ。集合時間の5時少し前、船宿に灯りが点き釣り人達が受け付けに並ぶ。受け付けを済ませたらクーラーやバッカンなどは軽トラックに積み込むよう促される。釣り竿は各自持参し常連の方々と一緒に船まで歩いて向かう。釣り座は、乗船前にクジ引きで決めるのが『新幸丸』のスタイル。船長が段取り良く各自にクジを引かせてくれる。釣り座が決まると氷を受け取り早速船に乗り込む。準備が整った5時15分過ぎ、片舷6人ずつでの出船となった。
高級ゲストのマハタが好調
50分程走ると船がスローダウンしポイントに到着。若船長が手際よくパラシュートアンカーを投入する。船が潮に馴染んだ頃に船長からの「はい、やってみて、水深31m!」のアナウンスでスタート。大原沖は広く岩場が続くポイント。水深の変化を船長がマメにアナウンスしてくれるのがありがたい。暫くして最初のマダイを皮切りにポツリポツリと釣れ出した。この日は、高級“ゲスト”のマハタが好調で数、型共に“本命”マダイを凌ぐ勢いで船中のあちらこちらで釣り上がった。
7時を少し過ぎた頃、午前船の最大1.7kgのマダイ(巻頭写真)を上げたのは、左舷2番目の稲森さん(横浜市)。「この時期でこれだけアタリが多いのは珍しいですね」と今シーズンの好調ぶりを話してくれた。
カーブフォールが効いた!
好調にマダイを追加していく稲森さんにこの日のパターンを聞いてみた。「今日はカーブフォールが良いみたいですね。テンヤを8号から5号にチェンジして、竿1本分位上げてそのまま底に着くまでテンヤをカーブフォールさせるとアタリが出ました。」と教えてくれた。この日のマダイは、横の動きに反応がよかったのかもしれない。
中盤に潮が止まり、アタリが遠くなり、後半再び時合いが来て1.5kgの良型を追加して11時に納竿となった。午前船の釣果は、マダイ0.3~1.7kgを0~7匹。“ゲスト”は、ハナダイ、マハタ、カサゴ、イサキ、ガンゾウ、ホウボウと多彩だ。
底取りと即合わせが大事
船長に釣り方のコツを聞いてみた。「底を取る事とアタリがあったら即合わせる事。後は、こまめに入れ替え(入れ直し)をすることかな。今シーズンは、ムラが無くてずっと好調だよ。今日も潮は流れなかったけど、まあなんとか中型も出たしよかったよ。大ダイのバラシが残念だったけどね。今後は、イワシが入ってくればイワシパターンもあるし、間もなく乗っ込みになるから、これから楽しめますよ」と期待十分だ。
さらにこれから乗っ込みのシーズンとなれば大ダイに出会える可能性も高くなるに違いない。そして初心者入門にも最適で“ゲスト”も多彩に楽しめる。一つテンヤ発祥の地に出掛けてみてはいかがだろう。
今回利用した釣り船
出船データ
※状況により時間は前後するので電話で確認の事
基本料金=午前1万2,000円(餌・氷付き)
この記事を書いたライター
マルイカ、ティップラン、ワカサギなどを中心に海水淡水を問わず釣りの帰りに温泉に立ち寄り、「釣り&温泉」をテーマに釣り歩く。