2020年03月15日公開
深場の“LT(ライトタックル)ウィリー五目”は、道糸PE2号以下、60号ビシで水深90m前後を狙う。オモリが軽いので女性や子供にも手軽に狙え、アジやイサキなど美味しい魚を筆頭に魚種も豊富で船釣り入門にも最適だ。神奈川県・金沢漁港『蒲谷丸』に出掛けた。
都心からのアクセスも抜群
カーナビには「横浜市金沢区海の公園9番地」を指定し『蒲谷丸』がある金沢漁港へ向かった。首都高湾岸線・幸浦ICからシーサイドライン沿いに進み「金沢漁港」信号を左折、港入り口へと到着。入り口で船宿と釣り物を伝え案内に従い駐車する。電車利用の場合は、京浜急行・金沢八景駅から送迎サービスもある(要予約)。
集合時間は午前6時30分。支度をして船宿に向かい受け付けを済ませる。釣り座は先着順で、受け付けと同時に希望の席を確保するスタイルだ。桟橋から船に乗り込むと氷と付け餌のオキアミが配られる。船長のアナウンスで餌をバケツの海水に漬けて溶かして置く。
出船前に船長からレクチャーもあり
船前に船長から釣り方のレクチャーがあった。「まず付け餌(オキアミ)は溶かして置いてくださいね。一番下のハリに付け餌を付けます。餌は人の目から見ても両目がしっかりした物を選んでください。餌は、尻尾を切って尾の付け根からハリを刺し、ハリ先をお腹側に抜いてハリのチモトが隠れるように刺してください。餌がまっすぐになるようにします。コマセカゴの下は全部閉じるのが基本です。釣り方は、指示ダナが55mから65mだったら、まず65mで仕掛けを止めて3秒待ちます。そこで当たらなかったら、竿は海面近くに寝かせた状態から水平ぐらいまでゆっくりシャクリを入れます。竿にコマセカゴの重さが乗ったのを感じたら、もう1度3秒待ち、2回目のシャクリを入れます。浅場の釣りみたいにテンポよく上げちゃうと魚が食う暇がなくなっちゃうので15秒から20秒位食う時間を与えてあげます。食わなかったらこれの繰り返しですね。合わせは基本向こう合わせの釣りなのでいきなり電動を入れると大体バレてしまいます。コツコツっときたら1回竿を下げて少し送り込んでゆっくり竿を水平まで上げ、ゆっくり2巻位巻いてから電動を入れます。また、オキメバルとかアジの群れが大きいときは多点掛けを狙います」と、船長が実演を交えて解りやすく教えてくれた。レクチャーも終わり、準備の出来た7時25分、片舷5人ずつ10人で河岸払いとなった。
80分程走り洲崎沖のポイントへ
80分程走り、洲崎沖のポイントに到着。若干ウネリがある。「はい、じゃあやってみましょう。65mから55m、どうぞ」のアナウンスでスタート。スタート直後は潮が速く、一流し1、2回の投入しか出来ない状況が続きなかなか釣り難い様子だったが、9時半を過ぎると若干潮が緩んでイサキやウマヅラが顔を出し始めた。手巻きリールで頑張る山口さん夫妻(埼玉県)。奥さんにウマヅラがヒット。「タナに合わせシャクってから待っていたらアタリました」と教えてくれた。追ってご主人もイサキを追加、お土産ゲットしご満悦。その後、何回かの流しでポツリポツリと追加していく。10時半頃、時合いが来たのか一荷(ダブル)釣りもしばしばあった。
タナ指示は、中層と底から
船長が魚の状況に合わせて、タナを指示してくれる。中層の反応の場合「55mから65m」といったように上からの水深。底の反応の場合「下から3mから7m」と下からの指示になるので聞き逃さないように。タナ取りだが、電動リールのカウンターはズレがあるので道糸のマーカーでとるようにするとよい。一般的には一色10mで1m毎にマークがある。1度道糸で測ってカウンターとの誤差が分かれば、次の投入からは誤差を計算に入れてカウンターも使える。
ひとしきり釣った11時半過ぎ、館山沖の水深85m前後のポイントへ移動。一時アジが入れ食いになる場面も。そんな中、仲間たちと15年ぶりに釣りに来たという河端さん親子(横浜市)。今回が初めての船釣りという息子さんがマハタを釣り上げた(巻頭写真)。「やった!お父さんが釣ったのより大きいよ!」と、息子さんの得意げな様子にお父さんの目尻も下がる。午後2時過ぎ、沖上がり。この日の釣果は、7~17匹(魚種はイサキ、アジ、サバ、キダイ、オキメバル、ウマヅラハギ、マハタ、ウッカリカサゴ、マトウダイ、オニカサゴ等)と、なんとも魚種多彩だった。
船長に聞いた今シーズンの状況
「去年は潮が速くて、釣り場が限られたのですが、今年はポイントに入れれば釣れてきますね。釣り場は、状況によって洲崎沖、館山沖、剣崎沖、保田沖、冨浦沖などへ行きます。これからの季節はマダイなんかも交じりますね」と、語ってくれた。
『蒲谷丸』では、6月位まで深場“LTウィリー五目”をやっているとのこと。魚種豊富な面白い釣り、是非チャレンジして頂きたい。
今回利用した釣り船
出船データ
乗船料金:
1万1,000円(コマセ、付け餌、氷付き)※ネット割有り
女性・子供(中学生まで)8,000円
追加氷:100円
レンタル:
電動タックル有り 2,000円
ロッドキーパー、貸しビシ(※紛失損壊は実費)、合羽・長靴・ライフジャケット 無料
集合:午前6時30分 出船時間:午前7時20分
この記事を書いたライター
マルイカ、ティップラン、ワカサギなどを中心に海水淡水を問わず釣りの帰りに温泉に立ち寄り、「釣り&温泉」をテーマに釣り歩く。