2021年03月01日公開
“寒ビラメ”と呼ぶに相応しい良型で肉厚のヒラメをメインに高級魚・マハタも釣れてくる。しかも、このところ大ビラメが好調!!釣り人なら誰もが飛び付きたくなる情報を聞き付け、千葉県・大原港『力漁丸』に出掛けた。
大風が収まって晴れた!良いことありそうな予感!
前日までの大風が収まり、朝から晴れて何か良いことが起こりそうな予感。海はまだウネリが残っていたが、ゆっくり凪ぎつつあった。集合は『力漁丸』前に4時30分(3月からは4時)。目印は滅茶滅茶大きく『力漁丸』と書かれたコンテナ(交通は記事末の「力漁丸HP」「交通案内」参照)。到着したらまず受け付けの壁面に掲げられた船型プレートからペットボトルのフタを取り、釣り座を確保。船長と大女将が到着して受け付けが開いたら、手指の消毒をして乗船名簿記入、支払い(カード決済、電子マネーもOK)を済ませ、明るい照明が点いてから大型船「力漁丸」に乗り込んだ。
沖のヒラメ&マハタのポイントに走った
常連と思しき釣り人に「釣り場は遠いんでしょうか?」と尋ねると、「遠い方が良いんだよ。マハタが釣れるから」と笑顔で答えてくれた。大ビラメは浅場のイワシの群れの中にもいるけれど、マハタはそうはいかない。沖のポイントに行かないと釣れない。ヒラメだけじゃない、マハタとの“両本命”だ。私を含めて7人の釣り人を乗せ、中井聡船長の操船で5時20分に出船。港を出るとそれ程の波ッ気はない。「少し走りますよ」と言うアナウンスとともに、船は沖のポイントへとスピードを上げた。
根掛かり注意!タナはしっかり上げて!
釣り場付近で船は減速、船長の息子さんで上乗り役の中井省吾さんが餌のイワシを船の生け簀から網で掬い、人数分のバケツに小分けしてくれた。それを足元の四角い桶に移して生かしておく。桶からは船の柄付きザルを借りて掬う。暴れるイワシは目を覆うと大人しくなる。“『力漁丸』特製仕掛け”は孫バリもシングルフック。刺し方は、親バリをイワシの口中から上顎の硬い所に貫き、孫バリのハリ先を肛門から尻尾に向けて刺し入れ、ハリ先が頭の方向を向くように尻ビレ付近に出す(写真参照)。6時、船長の「水深25m、起伏が激しいので根掛かりに気をつけて」というアナウンスでスタート。タナは底から1mかそれ以上。船中1匹目は左舷胴の間(中央)で、1.5kg級の美味しそうなヒラメが上がった。
出た!4.1kg!“今日イチ”の大ビラメ!
前日までのシケの影響もあってか、ヒラメの活性は思うように上がらず、1匹釣れてもその後が続かない。大原のヒラメ釣りは船腹に風を受ける“横流し”だ。右舷に風を受けると船は押されて左舷方向に進み、左舷は右舷より先に魚とコンタクトする。だから、次の流しでは180度船の向きを変え、今度は右舷方向に進むように流す。すると、右舷胴の間で竿が大きく曲がった。「最初のアタリは小さかったんですよ。だから、まさか大ビラメとは思っていなくて、“本アタリ”でハリ掛かりさせた後に想定以上の強烈な引き込みが来て驚きました」と言う。釣れたのは4.1kgの大ビラメ!“今日イチ”のサイズ&分厚さだった。
美味しい“寒ビラメ”を全員ゲット!
「ここはイワシの群れの通り道になっているポイントです。イワシが回遊する時期には大型の可能性が高いんです。今シーズンも既に6kg以上の大ビラメや4kg級のマハタも上がっています」と中井船長。その後は連続ヒットとはいかないもののヒラメとマハタが交互に釣れ、中盤には全員がヒラメの顔を見てゼロが消えた。私も軟らかめで長めの竿を置き竿にしていたら竿が曲がりっ放しになり、そっと立てると強い引き込み。美味しい“寒ビラメ”をゲット出来た。結果、ヒラメは1.5~4.1kgが1~3匹と“全員安打”、マハタは1~1.5kg船中5匹。竿頭は右舷大ドモ(船尾)の釣り人だった。
【動画】大型期待十分!!ヒラメ・マハタ釣り
型狙いのヒラメとマハタ、今後も期待十分!
沖上がりは11時30分。船長にこの日の釣りを振り返ってもらった。「朝のうち風が弱かったのでこのところ好調の沖のポイントで型狙いのヒラメとマハタに絞りました。状況次第ですが、もっと深い場所も狙いますし、風が吹き込んでくれば浅場でイワシの群れの中にいるヒラメも狙います。昨日までの風の影響でウネリが残っていたので、今日はベスト・コンディションではなかったですね。それでも全員型が見られてよかったです。これからもその日その日のベストで楽しい釣りにご案内します。初心者の人も貸し竿は無料ですし、サポートもしますので、安心して遊びに来てください」とのこと。下記写真は取材日前後に釣れた今シーズンの大物(抜粋)!一目瞭然、今後も期待十分だ。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=1万2,000円(イワシ餌、氷付き)
集合=4時(3月~)
出船=準備出来次第
沖上がり=11時30分
レンタル=貸し竿(手巻き 無料)※詳細は問い合わせ
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。