2021年04月28日公開
今回は、東京湾口で深場釣り。神奈川県・小坪港『太郎丸』から出船しているキンメダイ&ムツ釣りをレポート。高級魚・キンメダイの他にも、クロムツ、アカムツ等もヒットして楽しい“高級五目”釣り。一見深場でハリ数が多いと難しく考えがちだが、『太郎丸』では貸し道具、仕掛けも揃っており、高橋良至船長が親切にアドバイスしてくれるので初めての人でも安心してチャレンジ出来る。
アクセス
小坪港は観光地の雰囲気で綺麗な港だ。東京方面からだと第三京浜又は首都高速横羽線から横浜新道に入り、横浜横須賀道路を横須賀方面へ、そして朝比奈ICを降りる。そこから一般道を約30分、逗子ICからだと約25分。駐車場も広くて便利だ。ただし、駐車ポイントが決まって居るので確認して駐車しよう。
タックル
キンメダイ釣りをやってみたいと思っていても「道具が…」という人も多いはず。しかし、『太郎丸』では、貸し道具も完璧なので安心してチャレンジ出来る。まずは仕掛けだがワンセット1,000円で販売されており、作るのに材料と手間が掛かる事を考えると非常にお得感が有る。船宿が選んだ仕掛けなので更に安心。オモリは潮の影響を考慮して250~350号を用意。オモリ自体は無くす事が少ない。竿とリールは大型電動リールと2m前後の中深場専用ロッドか、泳がせ竿。道糸はPE6~8号で巻き量は600~1000m。貸し竿が2,000円で用意されているので利用するのも手だ。
分かり易いレクチャーでビギナーにも安心!
午前5時30分が集合時間。船は5時頃に岸壁に到着し、船長が釣り座、餌等の準備を開始する。受け付けは女将さんが担当。乗船名簿、料金を支払い、道具を船の前に移動して、乗船は船長の合図が出る迄は待機、特に荷物も重く安全確保の面からも大切だ。釣り座のセットは船長が行ってくれるので慌てず乗船したい。貸し竿組や初めての人には船長がレクチャーをしてくれる。レクチャーでは、餌の付け方、ハリ数が多い仕掛けのセッティングや、仕掛けを上げた時の置き方等、本当に分かり易く教えてくれるので「これなら安心だ」という感じで一気に深場釣りの敷居が低くなる。「手軽に誰でも高級魚」が『太郎丸』のコンセプトだ。
開始1投目から
午前5時40分に出船、ポイントの沖の瀬に向かう。航程は約1時間。ポイントに着くと「潮が速い様なので250号から350号に変更してください」とアナウンス。重いオモリも貸してくれる。投入はミヨシ(船首)から順番に行っていくので注意しよう。「お待たせしました、前のお客さんからどうぞ」とスタート。船を後進させながら「はいっ、次のお客さん」と合図が出る。船べりのマグネットを使っている人はオモリを投げ、仕掛け巻の「治具」を使っている人は真下に投入する。水深は約400m。「浅くなりますから、着底したら8m位上げて下さい」と船長から指示が出る。暫くすると右舷側でアタリがあった。当たっても回収の合図が出る迄はそのままにする。「では右舷側のお客さんから上げていきましょう」と船長の合図で巻き上げ開始。巻き上げが進むにつれて引きが大きく伝わってくる。右舷胴の間(中央)でアタリが有った荒川さんの横で見ていると海面に青白く魚が映る。「やった!」。キンメダイのダブルだ。その横ではなんと5点掛け。そして、左舷側も巻き上げ開始。単発ながらキンメダイがあがり幸先の良いスタートを切った。
【動画】高級魚目白押し!キンメ・ムツ五目釣り
後半にはアカムツ、アコウが浮上
次の流しでは、左舷ミヨシのベテラン・矢頭さんに着底直後からアタリが出た。「これは良いかもね」と竿先がガクガク震えて多点掛けの可能性が高い状態。ラインの調整をマメに行っていて流石常連さん。合図が出て巻き上げてくると、途中から引きが増幅され、キンメダイの5点掛け、その次は8点掛けと連発。右舷では「毎週来てるんですよ」と釣り歴50年のご夫婦。船上で仕掛けを「治具」に巻く姿は流石ベテラン。竿も渋いがテクニックも渋い。仲良くキンメダイを上げて嬉しそう。多点掛けで船上が活気に包まれ楽しい雰囲気。暫くすると大型サバが顔を出した。美味しい深場のサバだ。サバが落ち着くと今度はシマガツオラッシュ。“竿折り魚”とも言われるビッグパワーのシマガツオがダブル、トリプルとヒットして電動リールの巻き上げが止る程の引き。さらに後半にサプライズが待っていた。約20分ポイントを移動して再スタートすると、年配の奥様に良型のアカムツ。左舷の大ドモ(船尾)、胴の間でもアカムツが上がった。圧巻だったのはベテラン・矢頭さん、「おおおっ!」と歓声が上がる。上がったのはなんとアコウ。最後まで様々な魚がヒットし深場釣りの魅力を再確認した。船長が親切にレクチャーしてくれる『太郎丸』で、安心して深場高級魚、「キンメダイ五目釣り」を楽しんで見てはいかがだろうか。
今回利用した釣り船
出船データ
乗船料金:1万2,000円(餌、氷付き)
集合:5時30分
出船:午前6時(揃い次第出船)
貸道具:2,000円(深場用竿・リール・オモリ一式)
仕掛け:船常備 1,000円