2022年02月04日公開
“寒の時季”脂が乗った美味しい魚が増えて来る。その1つが「寒サバ」。「ゴマサバ」は夏が旬で、マサバは「秋サバ」としても人気があるが、タップリと脂を蓄え丸々と太った「寒サバ」は、食味抜群と大人気!1kgを超えるモノを「豚サバ」と称する。それを求めフラッシャーで狙う神奈川県・宮川港の『二宮丸』に出掛けた。
アクセス
アクセスは首都高速方面から横浜横須賀道路へ。衣笠ICから三浦縦貫道路(三浦サンサンライン)に入る。林ICで降りて国道134号線を三崎方面へ。城ヶ島入り口を左折、城ヶ島大橋手前を左折して道なりに進む。ナビ設定は「神奈川県三浦市宮川町11-30」。また、今まで終点だった林ICから先が延伸。新しい終点、三浦縦貫・高円坊を使うと帰りに渋滞が多いエリアをショートカット出来る。因みに料金は変わらない。
タックル
タックルの選択はオモリが200号、水深が150m前後というキーワードで設定する。長さ2.4m前後のグラス無垢の竿を持ち込むアングラーが多い様だ。私はカーボン製の竿でスタンディングファイトが出来る竿尻が短いタイプ。関東エリアでは余り見かけないが落とし込み用の竿も使用可能。中・大型電動リールに道糸はPE4~5号を使用。ハリ数7本前後で仕掛け全長は長いが、船宿で「マグネット」を貸してくれるので安心。ハリはフラッシャーサビキで、形状はムツやネムリセイゴ系で号数は16号前後。ハリスはフロロカーボン10~12号、枝の長さは15cm。幹糸は14号前後。魚を手返し良く外す「ハリ外し」も貸してくれる。
便利なアイテムで釣果アップ
港に到着して船の前に車を停めて準備開始。少し風があり心配だが、次々に釣り人が到着した。宮川剛船長から、「少し出船遅らせて出ましょう」とアナウンス。北寄りの風が収まらず“本命”ポイントの海況が悪いとの事。ナギになる予報だったので準備を万全にして待った。
先ずは長い仕掛けに対応したマグネットをロッドキーパーに挟んでセットする。キンメ等の時に使うプレートだが便利だ。前から風が来るのでキーパーを船首方向に付ける事で仕掛けが絡み辛くなる。船長オリジナルのハリ外しも使い易い。
「小さいのは、全部リリースした方が良いですよ」との事。このハリ外しを使えば、魚に触らずリリース出来る。
近場のポイントからスタート
午前6時、状況を見ながら出船。まだ“本命”ポイントは状況が悪いとの事で手前の城ヶ島沖からスタートするとのこと。
朝焼けの中、港を出ると波も高めで風が強い。ゆっくり船を進めて約40分でポイントに到着。「始めてみましょう。タナは150から下を探ってください」とアナウンス。オモリを少し前方に投げる。すると、マグネットに付いていたハリが勢いよく飛び出して行く。
150m付近まで到達したら、指で軽くテンポ良くスプールを止めて、止める、出すを繰り返し、サビキのフラッシャーを動かすイメージで誘いを掛ける。サビキは誘いを掛けてアピールすると効能がアップする。
すると、あちらこちらでヒット。「当たった!」とスローで巻き上げて多点掛けを狙う。どんどん引き込みが強くなって行く。上げて来るとサバラッシュ。小型は船には入れず、ハリ外しを使いリリースし、キープする魚は船中で外す。4点、5点掛けは当たり前のヒット率。皆さん40cm以上のサイズをキープしている感じ。久し振りに見た大きいサバ、美味しそうだ。
「おおっコレコレ!」と上がって来たのは25~30cm級のウルメイワシ。これも捨てがたい魚。潮回り毎にウルメが全部ヒット、さらに大型アジも登場という場面も見られて楽しい雰囲気になった。
小型が掛かってしまう事は仕方のない事、それを丁寧にリリース出来るのは大切な事。近年様々な問題が出て来ているが、この様な「丁寧なリリースの仕方」を重要視した親子釣り教室も開催したいと思った次第だ。
当然美味しいサイズは料理のレパートリーも紹介しながらして楽しむ訳だ。
“本命”のポイントには行けなかったが大型ヒット
城ヶ島沖も釣り易い状況では無かったが、アベレージが上がって来た。良型ヒットも多くなり、リリース判定のサイズもアップ。ゴマサバも交じるが「寒サバ」の括りだと両方美味しいのでアングラーを悩ませる。
時折「平サバ」と言われる体高の高いサバもヒット。ここで私も参戦。手持ちのスタンディング仕様で思いっきり楽しむ。サバの釣りとしては、宮城県・“金華サバ”の「ドッカン釣り」、勝浦のサバ釣りと経験していて大好きな釣りだ。
仕掛けを投入して手で持ちながら一気に指定された水深迄沈めて行く。この時指示ダナ前にヒットしない様に一気に沈めるのがポイント。70~80m前後でもヒットはするが、深い方が良型が多い経験があり、メカニカルブレーキも最弱にして対応。
水深170mに到達し、サミングしてテンポ良くアクションさせて沈める。アタリは少なかったが誘い続けるとヒット。最初の20mはスローで巻き始め、その後中速に。オマツリ防止とバレ防止のスピード調整をレバースロットルで行う。
竿もコントロールし、時折強引な引き込みで穂先が海面に入る。「楽しすぎる!」。
巻き終わりロッドキーパーに竿を付け、取り込み開始。海面に映る青白い多くの魚影。40~45cm級のサバ6点掛け。最後の流しは220mレンジでヒットさせた。上がって来たのは体高の有る太った平サバと呼ばれる50cm級が2匹交じり、正午に納竿となった。
本来のポイントには行けなかったが、見事なサバを釣り上げて皆さん大満足。だが、港に戻って来た漁師さんが「これっ」と見せてくれたのは1kgを楽に超える特大サイズの「豚サバ」。一同絶句。
今期はまだ状況が良さそうなので是非、特大の「豚サバ」を狙いに向かっては如何だろうか。