釣りビジョン

千葉県・浦安発、東京湾のLTアジ、竿頭283匹と”絶好釣“!!

2022年04月06日公開

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待ちに待ったイカの“好漁”に加え、トラフグやマダイの動向も気になる今日この頃。「東京湾のLT(ライトタックル)アジが釣れ過ぎ!」との噂を小耳に挟み、千葉県は浦安の老舗船宿『吉野屋』へと駆けつけた。

浦安駅から徒歩5、6分。電車釣行にもお勧め!

東京メトロ東西線・浦安駅から徒歩5、6分。旧江戸川沿いに門を構える『吉野屋』は、アクセス良好で電車釣行派にも嬉しい。車では首都高速道路湾岸線・浦安ICから15分程。店前に車を着けると、船宿スタッフが釣り物毎に駐車場所を案内してくれる。
まずは船形の掲示板から乗船する釣り物の席札を取って釣り座の確保と係留されている桟橋の確認。店の入口で検温と手指の消毒を済ませて、カウンターで乗船料の支払いと仕掛けや氷の購入。乗船名簿は記入テーブルにカードがあるので、これに書き込んでトレーに入れる。席札とカウンターで渡された金色の乗船券は出船前に船で回収となるので、分かり易い場所に仕舞っておこう。ウエアの着用や荷物の積み降ろしは受け付けの後でいい。

余裕を持って出船30分前までに乗船を

店前で氷を受け取って、土手を越えれば船着場の桟橋は目の前。LTアジ船の「第六吉野屋丸」はA桟橋に係留されている。船の釣り座には船形と同じ番号が書かれているので初めての乗船でも迷わないだろう。
午前6時半頃に乗船券と席札の回収、釣り座の間隔の調整が行われる。出船の30分前には乗船することが通例となっているので、それまでに受け付けを済ませて置くことを心掛けたい。また、初めてLTアジに挑戦するという際は、船長や上乗りさん(船宿スタッフ)にその旨を伝えておこう。道具の使い方や釣り方など、手取り足取り教えてくれる。ビギナーであることは決して恥ずかしいことではないので、しっかり申告してスタッフや近隣の釣り師に手助けして貰うのがお勧めだ。
かくして出船準備は滞りなく整い、定刻7時を待たずに「第六吉野屋丸」は春の東京湾へ出船した。

 

木更津沖、水深20mからスタート!

話題の「トイ・ストーリーホテル」を海上から眺めたり、「東京ゲートブリッジ」や「風の塔」、「海ほたる」に「東京アクアブリッジ」と海の東京名所を眺めつつ走ること1時間弱で木更津沖に到着。仕掛けや餌付けのアドバイスがアナウンスされ、「準備出来た人から始めて良いですよ」の合図でスタート。水深は20m、底から3、4m上げて釣るよう案内があった。船長から魚のリリースの仕方や喫煙マナーに到るまで説明があるのは印象的だった。
コマセが効き始めた開始10分後。船中最初に魚を取り込んだのは左舷胴の間(中央)の野口さん。体高が高く白金色の良型だ。この後はもう誰が二番手か分からない釣れっぷりで、釣り座を問わず魚桶はみるみる充たされていった。

水深12mの釣場、一工夫で入れ掛かり!

食いの落ち着いた10時30分頃、移動して水深12mの釣り場へ。釣り始めは前の釣り場と同じタナでアタリが多く、良く釣れていた。ところが、やがて徐々に釣れる型が小さくなり、アタリも小さくバラシも散見し始めた。実はコレ、魚が浮いている(泳層が海底から離れている)傾向の顕れで、釣り人の対応としては、釣るタナを徐々に上げて行くことが求められる。また、釣れている時ほど、掛けた魚を釣り上げている最中、意図せずどんどんコマセが撒かれることになるので、魚群の“浮き”に拍車を掛ける。このパターンと手が合う釣り人は一荷(2匹掛け)、3点掛けで入れ掛かりとなり、この浅場で釣果を伸ばした。また、この釣り場では30cm弱のサバが交じり、海へ返す方々も多かった。しかし、早春のマサバは小さくとも上品な脂質を蓄えた“寒サバ”で、味噌煮や竜田揚げにすると大変美味。1度食べればぞんざいに扱って来たことを後悔すること請け合いだ。

船長に訊く、LTアジのアドバイス
「第六吉野屋丸」神野祐一船長に、春先のアジ釣りのコツを訊いた。「この時期はですね、タナが結構激しく動くんで、今日も結構上もありましたよね。だから、広く探って釣る。釣れる時は低めでもいいんですけど、もう『喰って来たな』と思ったらどんどんタナを上げて行っちゃって。そうすると釣れる数がどんどんどんどん伸びる。知ってる人は上へ上へ上げて釣ってますね」。また、釣れるタナの上方まで上がって来る魚は型が良いのも特筆だろう。これに加えて「これからは魚が元気になって来ちゃうんで、ハリス1号だと切れちゃうんですよ。これからは1.5号とか、水が濁っていれば2号でも大丈夫です。仕掛けは船に置いてあるので、魚に合わせて選んでください」。釣りをしている船上なら状況に合わせて選んで購入出来るので、釣果向上にもお財布的にも大変助かる。手詰まりになったら、遠慮せず上乗りさんや船長に声を掛けるのが得策だ。

【動画】吉野屋・千葉県浦安・LTアジ

お手軽かつ奥が深い、LTアジの魅力再発見!

“晴天・澄み潮”でありながら、竿入れから沖上がりまで釣れ続いたこの日。竿頭は徐々にタナを上げて多点掛けと手返しを稼ぎ160匹を釣って自ら打ち止めとした常連の伊藤さん。この日の乗船16人のうち、5人が束釣り(100匹超え)達成の快挙を成し遂げた。「船釣りは初めて」と言うシーバスアングラーの若松さんは貸し竿初挑戦で89匹と大健闘。「こんなに釣れるんですね…」と驚きを隠せない様子だった。かくして「いい日に取材出来ました♪」と意気揚々で引き上げた翌日。よもや、よもやの“竿頭283匹”と3束釣りに迫る釣果を打ち出した「第六吉野屋丸」。この春、イカフィーバーや解禁・乗っ込み情報で埋もれがちだが、これから船釣りを始めたいビギナーの皆さんや、ゴールデンウィークに良いとこ見せたいお父さん方にも、浦安『吉野屋』のLTアジを強くお勧めしたい。

今回利用した釣り船

千葉県浦安『吉野屋』
〒279-0004 千葉県浦安市猫実5-7-10
TEL:047-351-2544
定休日:火曜日 釣果・施設情報 吉野屋ホームページ

出船データ

LTアジ乗合
乗船料金:男性1万500円、女性9,500円、子供6,500円(コマセ・エサ付き)
集合:6:30までに乗船/出船:7:00
貸道具あり
     
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この記事を書いたライター

川添 法臣
釣りビジョンAPC
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込む釣り好き。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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