2022年06月10日公開
神奈川県・江ノ島沖で大型アジが絶好調。130号のアンドンビシを使う「ビシアジ」で“基本中の基本”のアジ釣りだ。35㎝から40㎝を超える大型が揃い、引きも強く釣り味、食味共に満点。サバの切り身で狙う根魚、釣ったアジでの“泳がせ釣り”では、ヒラメや“青物”も狙える。葉山あぶずり港『愛正丸』から“アジ五目船”に乗った。
アクセス
横浜横須賀道路・逗子ICから逗葉新道経由で国道134号の「長柄交差点」を直進、「渚橋交差点」を左折「鐙摺葉山港入口」の信号を右折すれば葉山港に着く。開門の時間が決まっているので船宿に確認しよう。開門して港に入ると駐車場を漁協スタッフが案内してくれる。受け付け場所は『愛正丸』の隣にある『まさみ丸』で受け付けを行っている。集合は午前6時。出船は午前7時。
タックル
竿は2.1m前後の7対3調子、ビシアジ用がいいが、スルメ・ヤリイカ用の竿も代用出来る。広く大きくコマセを撒く“青物”やマダイ釣りとは違い、イワシミンチのコマセを細かく撒くスタイルなので、短い先調子が基本。130号のアンドンビシに天ビンはアーム長25~30cm、天ビン先に付けるゴムクッションは1.5㎜、20~30cm。仕掛けは2m。ハリスは2号、又はサバや大型アジが多いので3号も用意した方がいい。3本バリの仕掛けが多いが、大型がトリプルで掛かっても3匹キャッチするのは難しく2本バリで確実に。ハリはアジ用、又はムツの9~11号。付け餌は「赤タン(イカ)」。青イソメを使いたい場合は、船宿では売っていないので別途用意する事になるが、東京湾内奥よりも水色がクリアな状態が多く、赤タンの方がフッキング率が高い。ミンチのコマセはやや粗目のタイプ。コマセカゴのセレクトに注意したい。根魚を狙いたい場合、サバの短冊を用意してくれる。アジの仕掛けに付けて狙う。小型のアジが釣れた場合はそれを活餌にして“泳がせ釣り”も可能だ。
安定した人気のビシアジ釣り
以前にも『愛正丸』でビシアジ釣りの楽しさを再確認させて頂いたが、今回も好調が伝えられていて「癒される」釣りになりそうだ。午前5時に港が開門。門を超え、漁協の人に船宿、釣り物を伝えると駐車場を案内してくれる。暫くすると『愛正丸』の受け付けが始まった。飯田孝弘船長は、「今日も釣れると良いね。根魚やる時、餌有るから使って下さいね」とサバの切り身を準備してくれた。今回は6人の乗船者で、“泳がせタックル”を3人がセット。このエリアは中・大サイズのマアジが多いが、“泳がせ釣り”の餌になる小型アジが釣れればそれで狙う。女性アングラーも“泳がせ”の準備。「ハモノも狙うんですね」と聞くと「はいっ、狙います」と、道具も確りしていて楽しみだ。午前6時35分全員準備も完了し出船となった。
航程20分のポイントから
風もほとんどなく最高の釣り日和に恵まれた。「40分位かな」と思っていたら、「あと15分位で着きますので、コマセ詰めて準備しておいて下さい」とアナウンス。「あれ、近いな」と、皆さん慌てて準備開始。船長の合図でスタート。水深は約100m。ビシが着底してから3m前後巻き、竿を細かく振ってコマセを出していく。船長の指示ダナは3~5mの範囲。東京湾と比較すると高めに指示が出る事が多い。場所によっては漁礁や根廻りで、根の上に反応が出たり、コマセによりアジの反応が持ち上がると活性がアップする感じがする。敢えて上の方でコマセを効かせて底反応のアジを上の方に反応させるのかもしれない。序盤はまめに再投入を繰り返してコマセを効かせていく。暫くするとポツリポツリとアジがヒットして来た。35cm級の見事なアジが上がり始めた。小型のアジも上がり“泳がせ”の仕掛けにセット。何が釣れるか楽しみだ。ところが後が続かない。大アジも顔を見せるのだが単発のヒット。「潮が悪いね。先日はここが良かったんだけれど」と船長。深場のポイントに移動する事になった。
【動画】愛正丸・神奈川県葉山あぶずり港・アジ五目
大型が入れ喰いモード!根魚も好反応
場所を変更して、水深は約110m。やはり漁礁の周りを狙っていく。コマセが効いてくると「来た!」と一斉に電動リールの巻き上げ音が船中に響き渡る。上がって来るのは大アジ40cmクラス。ネットを使って慎重に取り込む。ここで私も“参戦”。根掛り防止の為、底に着いたら直ぐ3m程度巻き、竿を振ってコマセを撒く。しかし、反応が無い。コマセの残量が気になったが5mの位置で再びコマセワークを行うと2、3秒後にヒット。カウンターで水深を確認しておく。一旦竿をゆっくりと立てて追喰いさせると、引きが倍増。上がったのは40cmクラスのアジがダブル。再投入の際にはビシを底には着けずに、カウンターで確認した水深に合わせてコマセワークを行うと再びダブル。引き味も最高だ。“泳がせ”を行っていた女性アングラーにヒット。上がって来たのはヒラメ。しかし、後少しでブレイクしてしまった。残念。それでもアジの活性は高くヒットが続く。私はここで切り身で根魚を狙ってみると直ぐにアタリ。トゴットメバル、ユメカサゴ等がヒット。更に大きなアタリがあり、上手く根掛かりを回避してヒットさせると、良型のカンコがヒットした。「前回も良いカンコ釣ってたね」と前回の取材時にもお世話になった常連さん。
後半潮が速くなり釣り辛くなったが、アジは元気一杯。午後2時を回り沖上がりの時間を迎えた。釣果は28~40cmのアジがトップ43匹。ボリュームがありクーラー満タン。今後、“泳がせ釣り”も様々な大物を狙えるチャンス。是非、大アジ、“泳がせ”、根魚と楽しんでみては如何だろう。