2022年11月01日公開
開幕当初から絶好調が伝えられている茨城・鹿島沖のマダコ釣り。最近では東京湾同様、「タコエギ」を使った釣り方が主流になっている。合わせが決まってドスンと乗った瞬間の釣り味は最高に面白い。冬季には「渡り」と呼ばれる大型も入って来るスポットでもある。鹿島港『幸栄丸』からエギタコ船に乗った。
アクセス・受け付け
鹿島港へは東関東自動車道・潮来ICから約15km。道中にはコンビニも数軒あるので便利。IC近くに道の駅『いたこ』も有るので帰りに休憩しながら当地の特産物など購入して楽しむ事も出来る。
港に着いたら船宿の前が駐車場になっている。釣り物の座席を確保して、受け付けで乗船名簿を記入。釣り物を告げ、料金を支払う。
タックル
タックルは様々な物が使える。小型電動リール、中型両軸リールに2.1~2.7m胴突き竿。また、今回のポイントは根掛りがほとんどないので、幅広く探れる道具も効果的で、ジギングロッドに大型スピニングリールを持ち込む人も多かった。基本的には60号、80号のオモリを確実に合わせられ、掛けるパワーのある物が必要。最近では“タコテンヤ竿”も流通しており、私も使ってみたが、全国的にみると根掛り回避のレスポンスを持たせているので硬く、100号にも対応しているので更に硬い方向に向いているようだ。タコエギ専用スナップでエギを2、3個装着する。オモリは60号、80号を用意。状況に合わせて船長の指示で交換する。
北沖のポイントへ
午前4時30分過ぎに出船。鹿島港を離れ北上。通称「北沖」のポイントへ向かう。航程約1時間半。朝日が昇り、この時期ならではの綺麗な風景だ。「そろそろ準備してください。60号のオモリを付けてください」と上原船長のアナウンス。先に着いた釣り船が船団を作っている。合図が出てスタート。水深は23m前後で根掛りは少ないポイントの様だ。各人細かい小突きを入れて探り出した。「エギの色も関わって来る」と常連さん。すると左のミヨシ(船首)でヒット。これを皮切りにあちらこちらでマダコが上がる。面白いのが「これ良い型かも」と上げて来ると中型が大きい石を抱いて上がって来る。取り込むと船上にバラバラと石が落ちて大きな音。笑いながら「これが有るから大きさ判らないんだよね」と上乗りの荒原さん。ジギングスピニングタックルを使っている人はキャストして広範囲を細かく探る。因みに80号は300g。リールも含めて確りとしたタックルだった。
マダコの活性が高い
ポイントは広範囲あるようでそれを熟知している船長は、潮回りの際に細かく水深を変えて行く。面白いのが26m付近でマダコの触りは少なく2、3mの誤差でも釣果が変わってくる事。再び23mレンジに戻すとマダコが上がり始めた。根掛りが少なく平らなポイントでの釣り。良い場所に入るとダブル、トリプルでヒット!!1kg級も多く、美味しそうなマダコが上がってくる。太陽が上がり常連さんにエギの色を聞くと、「最初は蛍光の黄色が良かったんですけれど、変化して来ましたね。今は蛍光のオレンジが良いようです」との事。常に何処かでマダコが上がり、時折2kg級も上がり始めて絶好調!と言うのも頷ける。アッという間にバケツに入れた脱走防止ネットがマダコで一杯になって行く。「山口さんもやっていて下さい」と上乗りの荒原さん。混んでいたので遠慮していたが、乗船者が「どうぞ、どうぞ」と隙間を開けて下さった。
【動画】幸栄丸・茨城県鹿島港・マダコ
根掛りは無いと信じて合わせる
投入してみると、私の竿は「タコテンヤ」に合わせた竿なので少し硬めになってしまう。小突いていると一瞬竿に重みが伝わった。オモリを海底ギリギリに維持すると更に重みが加わった。感覚で言うと2秒位。合わせるとズシッ!合わせが決まる。この瞬間は最高だ。無事1投目でマダコをキャッチ。だがその後、潮止まりを迎え明らかに乗りが悪くなってしまった。私もフッキングミス、合わせ損なうパターンに嵌ってしまった。東京湾エリアの根のキツイ場所でタコ釣りを覚えた私。タコの乗りを「これは根掛り」と勘違いして反応するのが遅れてしまう。慣れている常連さん達は活性の低いマダコからのコンタクトを上手く捉えて釣果を伸ばしていた。奥が深い。後半再び潮が効き始めて連続ヒットが見られ午前11時、沖上がりの時間を迎えた。トップは22杯。これから大型サイズのシーズンに入る鹿島沖のエギタコ。お正月の食材確保に出掛けてみては如何だろう。