2022年12月16日公開
神奈川県・三崎は古くから遠洋漁業基地として栄え、多くのマグロが水揚げされ“マグロの街”として名高い。街のあちらこちらにマグロ料理の店が軒を連ねている。そんな“マグロの街”では、今どんな魚達が釣れるのだろうか?穏やかな日差しの中、花暮岸壁を訪れた。
サビキ釣り、投げ釣り等々釣り方様々
今日は実に暖かい。そして空は突き抜けるような青空。こんな日は釣りに限る!
最近ずっと気になっていた神奈川県・三浦半島の三崎にある花暮岸壁。昔々、ここでは“良い思い”をした事があった。季節によって様々な魚が回遊して来て、サプライズ的な大物も掛かるという夢のある場所だ。その中でも一番のサプライズはシマアジの群れに当たった事だ。暫く振りの花暮岸壁。現在はどんな魚が釣れているのだろうか?気になる~のである。気になったら行くべし、と言うことで、本日は、ここ花暮岸壁を釣り場とする!
まずは餌の買い出しだ。花暮岸壁周辺には2軒の釣り餌店がある。この日お世話になったのは『釣り餌フェニックス』。一日楽しむに充分な餌を購入した。
前情報では花暮岸壁はかなり混雑するという事だったが、こんなにお天気が良いにも関わらず、この日は混雑もなくのんびり釣りが出来そうなスペースがあった。正面に城ヶ島を望むポイントを釣り座にした。お隣さんは投げ釣りをしているおじさまと、サビキ仕掛けで頑張るカワイイ“釣りガール”達。さあ私達も竿をセット!いつものようにサビキ釣り、投げ釣り、泳がせ釣りの3本をセットした。
ふと海を覗き込むと…そこには多くの魚の姿が見えた!しかも数種類の魚ではなく魚種豊富。パッと見ただけでも10種ぐらいの魚達を目視出来た。この光景にテンションが上がるばかり!「サビキ!サビキ!」。さてさてどんな魚が釣れるだろうか?
反応ビンビン!すぐに“五目釣り”達成!
サビキ投入~!!コマセを撒くと恐ろしいほどの魚達が寄って来た!「なんじゃこりゃ~」。隣では“釣りガール”達もこの魚の多さにはしゃがずにはいられないようだ。手前には様々な魚が群れている。そして少し沖を見ると海面が煌めいている。イワシの群れだ。
仕掛けを落として秒殺!まず上がって来たのはネンブツダイ。「よしよしこれは後で泳がせ釣りの生き餌として使える」。キープ!2投目。こちらも秒殺!赤い魚体が。またネンブツダイかと思ったが今度はカサゴちゃん。カサゴをリリースしようと海を覗くとなんとカワハギの姿が。その下には何やら型の良い魚の姿も見え隠れ。“仕掛けを入れると秒殺”の時間は続く。さすがにサイトフッシングでカワハギは釣れなかったが、ウミタナゴにアイゴ、イワシ、スズメダイ、メジナ…。アッという間に“五目釣り”達成である!キープ出来るような大型の魚は中々釣れないが、常に何かしらが釣れる楽しい時間が続いた。
隣のおじさま、シロギス連発!!
ここでお隣のおじさまの「来ちゃったよ~」の声。振り返ると投げ竿がしなっている。相当遠投したのであろう、リールを巻いても巻いても中々上がって来ない。聞けば140mぐらいは投げているとの事だ。いよいよ姿が見えて来た。「おお~良型のシロギスだ~」。しかもダブル。お刺し身でもいけそうなサイズである。この釣果を見て早速私たちも餌のアオイソメと投げ釣り仕掛けを用意した。
おじさまの指導を受けながら「え~い」と遠投。するとこちらもすぐに反応が!竿がピクピク!「来たのか?来ていないのか?」。リールを巻くと重みは感じない。餌ばかり取られてしまう。しかし、隣のおじさまは遠投しては釣れ、遠投しては釣れ-を繰り返している。なるべく遠くに投げる事が釣れる秘訣だという。手前のポイントだと違う魚に餌を取られてしまうとの事。同じ仕掛け、同じ餌で釣りをしていても、ちょっとしたポイントの違いや、誘いの違いで大きな釣果の差が出てしまう。
私達はこの日ラッキーにも、お隣にシロギス釣り名人がいたお陰で色々とコツを教えてもらえて、「“キス天”で一杯!」という素敵な夜を迎えられた。それにしてもここのシロギスは型が良い!しかもかなりの数が釣れる。花暮岸壁は今、シロギス釣りが熱いぞ!しっかりキャスト出来る竿を用意して臨もう!
得意の“キンギョ釣法”!姿見えぬは大物が…
最近の私の流行り!キンギョのような赤いカワイイ、ネンブツダイを餌にした泳がせ釣り。私は「キンギョ釣法」と命名している(笑)。シロギスが釣れたということは底は砂地。そこでヒラメの泳がせ釣りの仕掛けをセット!こちらも「え~い」と遠投。糸フケを取り置き竿。少しすると竿先にピクピク、ピク!と反応あり。しかし竿先がグッと入るような反応ではない。キンギョちゃんが元気よく泳いでいるだけなのか?暫し待ったが我慢出来ずに1度回収。魚は掛かっていないようだが、反応が気になる。上がって来たキンギョちゃんは無惨な姿に…。首根っこと内臓が喰われている。「おお~これは!何かいるぞ~」。すぐに元気一杯のキンギョちゃんに付け替えて、同じ場所へキャスト。これもすぐに反応が出た。しかし、ハリ掛かりはしてくれない。
回収すると今度は尾ビレを喰われていた。めげずにもう一丁!「キンギョ~イケ~!」。このもう一丁が“今日一”の引き。グンッ!と来たけれど…。巻くリールは軽し。上がって来たのは、頭だけ残ったキンギョちゃん。シロギス名人は「イカじゃないかな~」と。「な、なんと!」。
またまたイカは…
その後、キンギョちゃんの在庫がなくなるまで投げ続けたが、ハリ掛かりする事はなかった。
さ~陽も暮れて、三崎の空は真っ赤に染まった。今日は本当に美しい夕暮れだ。今日の締め括りに私達はエギを投げることにした。「まぐれで来ないかな~」、「イカいたりしないかな~」、「そんなに甘くないか!」なんて会話をしながら…。そう、そんなに甘くはないのである。(笑)でもこうしてキャストを続けることが、イカを釣り上げる一番の近道だと信じて、これからもエギを投げ続けようと思うのであった。
姿を見ることが出来なかったお魚に後ろ髪を引かれながら納竿!ドキドキ多き一日。多くの魚達と出会えた花暮岸壁。まだまだここにはサプライズ!が待っているはずだ。さぁサプライズに夢を抱きGO FISHING!