カーナビの電話番号検索で、『幸丸』事務所の駐車場に到着（午前3時30分に受け付けが始まる）。受け付け入り口の引き戸を開け、検温と手指消毒、左奥の部屋で乗船名簿を記入、券売機で乗船券を購入、入口付近の窓口に戻って釣り座を選び、駐車場位置は窓口に掲示してある地図で確認して港の係船場所へ。荷物をまとめて船の前に行くと既に多くの釣り人が待っていた。船長から乗船OKの合図があり、「第一幸丸」に乗り込んだ。

向後（こうご）直樹船長から「予備のロッドは船縁に立てずに設置してあるロッドホルダーに立てて下さい。荷物は座席の上には置かず、下に入れてください。前のデッキに氷がありますので1つずつ取ってください」とのアナウンス。氷は砕氷で桶に入れられていた。1つ釣り座に持ち帰り、氷はクーラーボックスに移す。桶は足下に置き、海水ポンプのホースを垂らし、そのまま海水桶として利用。タックルは仕掛け図参照。テンヤは好みの色や形を持参するのが良い（船にも用意あり）。前夜捕った活きサルエビ10匹ずつがバケツで配られる（“お代わり”は10匹1000円）と5時頃出船となった。

航程1時間程で釣り場に到着。「水深29m。キャストは船の外から下投げで。魚礁周りです、根掛かりに注意してください」との船長アナウンスでスタート。辺りが明るくなると魚の活性が上がり、まずは左舷ミヨシ（船首）3番の釣り人が船中1匹目のマダイを釣り上げた。続いて同大ドモ（船尾）、同ミヨシ2番と続き、右舷胴の間（中央）のタイラバの釣り人も良型のマダイを釣り上げた。朝マヅメタイムの後は、アタリはあるが“ゲストフィッシュ”が多くなった。しかし、型の良いウマヅラやカサゴ、70cm級のオオニベ、1kg以上ありそうなマハタ等食べて美味しい嬉しい“ゲスト”ばかりでお土産は確保。

時間が経つにつれて釣れるマダイの型が段々良くなって来た。中盤近くなると“一つテンヤマダイ”初挑戦の釣り人にも良型が釣れた。相変わらず“ゲストフィッシュ”もよく交じるが、ハナダイや小型でも引きは強烈な小型カンパチ（ショゴ）が良く釣れた。この日唯一の女性アングラーが10匹目を釣り上げてめでたく“ツ抜け”した頃、私も竿を出した。活きエビは身が透き通っていかにも釣れそうだし餌持ちがとても良かった。合わせ損なっても落とし込み直せばまた喰って来る。やはり“一つテンヤマダイ”は面白い！20cmに満たずリリースしたマダイもあったが、良型主体に釣れて引き味も良く十分に楽しめた。

結果、マダイ0.3～1kgが0～17匹！トップ17匹2人。ゼロの方（1人）は、ハナダイは釣ったが残念ながらマダイに恵まれなかった。
“ゲストフィッシュ”は、イシダイ、イナダ、ウマヅラ、オオニベ、カサゴ、カワハギ、カンパチ（ショゴ）、ガンゾウビラメ、ハナダイ、ヒラメ、マハタと、美味しい高級魚が多彩に交じった。
船長が、「今日は潮がそれほど流れていなかったですね。こんな日は真下を狙うだけでなく、投げて広く探る釣り方でマダイとのコンタクトを増やすと数はもう少し伸びますよ」とアドバイス。
取材後日には、4kg、5kgの大ダイも顔を見せていることから、今後も数・型共に有望！魚の活性が高いので入門者、初心者からベテランまでが楽しめる飯岡沖の“一つテンヤマダイ”、是非チャレンジして頂きたい。