2023年03月14日公開
例年3月1日に渓流釣りが解禁となる河川は多い。今回釣行した和歌山県を流れる日高川もその一つだ。この時期は放流魚がいるため餌で放流場所付近を狙えば比較的簡単に釣れるが、ルアーだと一気に難しくなる。低水温のためルアーを追わないのだ。今回は“解禁直後、早春の低温を攻略”をテーマにアマゴのルアーフィッシングに挑戦する。
日本一長い2級河川!
日高川は、護摩壇山に源を発する全長127kmの2級河川。和歌山の山間部を大きく蛇行、椿山ダムを経て、丹生ノ川、寒川、初湯川、江川などの支流を合流、田辺市北部、日高川町、御坊市の河口部にある日高港で太平洋に注いでいる日本一長い2級河川である。山間部はアマゴの好釣り場として知られており、管轄の『日高川漁業協同組合』は、アマゴの「成魚放流」や「稚魚放流」を行っている。
「成魚放流」を行なっている河川では、その大半が解禁日直前に放流される事が多い。そのため、放流場所付近を攻める事が釣果を伸ばす最大のコツになる。放流場所は、管轄漁業協同組合のホームページや地方新聞などで公開されている場合もあるので、先ずはその辺をチェックしてみよう。
しかし、そうした情報が入手できない場合も少なくない。そんな時は、水深があるトロ瀬や淵などを重点的に狙うのが基本になる。ただし、この時季は雨後などを除けば水色は澄んでおり、魚がいれば目視出来るポイントも多い。放流直後の“渓魚”は放流場所付近にある流れの緩やかなトロ瀬や淵に群れているので、これを見付けることが出来れば、好釣果が期待できる。
低活性のこの時期、重めのルアーでボトムを攻略!
早めに釣り場に着き、放流場所に向かう。水深のある淵を狙うため魚影は見えないが昨年の実績から確実に魚がいることは知っている。先ずはここから狙ってみた。
渓流魚の釣り方と言えば、流れの速い瀬でアップにルアーをキャストし、流れに負けないスピードで巻いてくるのがセオリーだ。ただし、低水温期はクロス、もしくはダウンに投げてゆっくり攻める。それには、流れで浮き上がらないような重めのルアーを使用するのが基本となる。
今回も最初に選んだルアーはリュウキスピナー5gだ。何度かキャストを繰り返し、ボトム付近をゆっくりただ巻きでアプローチし続けていると待望のバイト!釣れてくれたのは「成魚放流」と思われるアマゴだった。
辛抱強くキャストを繰り返す
先ずは今季初アマゴを手にしてホッとしたが、その後はアタリがなくなってしまった。そこで、リアクションの釣りに切り替える。D-コンパクトにルアーチェンジし、ボトム付近をポーズ多めのトゥイッチで流していく。今の時期は、魚は低水温による低活性のため、ポーズを多めにとって喰わせの“間”を作ることが大切だ。
しかし、2時間程辛抱強く投げ続けたが釣れない。近くで餌釣りをしている人はそれなりに釣っているので、魚は確実にいるはずだ。そう信じて更に辛抱強くキャストを繰り返していると、やっとバイト!小気味よい引きを楽しみつつ上がって来たのはパーマークが美しいアマゴだった。やはりミノーで魚を釣るのは実に楽しい。辛抱の末の1匹に大満足して納竿した。
大自然の渓流で美しい渓流魚を釣る楽しみ
渓流釣りが解禁になると、多くのアングラーが山間部に足を運ぶ。アマゴやヤマメは、決して大きな魚ではない。その魚を釣るために、遥々山奥へと分け入るのは、渓流釣りには、魚を釣るという行為以外にも沢山の魅力があるからに他ならない。
大自然の中で清流に浸かりながら美しい“渓魚”と遊ぶ…日頃のストレス等霧散するに違いない。また、渓魚は食味も良く、調理も簡単なので自分で食べても人にあげても喜ばれる。トラウトフィッシングの楽しみは魚を釣ることだけではないのだ。必ず遊漁券を購入して、レギュレーションに注意しながら渓流での釣りを楽しんで頂きたい。
施設等情報
施設等関連情報
※詳細は組合HP参照
車:紀勢道・紀伊田辺ICから約60分