2023年03月17日公開
毎年2月頃からスタートして7、8月頃まで楽しめるマルイカ(ケンサキイカの幼体)釣り。神奈川県・葉山あぶずり港『たいぞう丸』では、既にトップ51杯の好釣果も記録されている。「今年は当たり年!?」。3月上旬、春の深場のマルイカ釣りを堪能して来た。
受け付け入口の座席表で釣り座を選ぶ
『たいぞう丸』のマルイカ船は午前6時集合。予約しておくのがお勧めだが、空きがあれば予約なしでも乗船出来る。受け付けは、港の駐車場入口を少し行き過ぎた場所(開店前も張り出された座席表に名前を書き込んで釣り座を確保出来る)。駐車場では「『たいぞう丸』のマルイカ船に乗る」旨をスタッフに伝え、誘導された場所に車を停める。受け付けを済ませ、売店で氷を購入(バケツ一杯300円)、「マルイカ」の看板が立てられた「第二十三たいぞう丸」に乗り込み、投入器を1つ借りて釣り仕度を開始した。
オモリ80号、初心者には“直ブラ仕掛け”がお勧め
最近、狙っている水深は浅くて60~70m、深いと90m前後。この水深ではオモリは80号を使用する。慣れた人なら“直結仕掛け”でも良いが、慣れない人やビギナーには“直ブラ仕掛け”がお勧めだ。お好みなら“7cmのブランコ仕掛け”でもOK。ラインはPE1号以下を使用するが、“高切れ”対策も考えて200mは巻いておきたい。リールは軽く操作性に優れた手巻き又は電動(コードが邪魔だが小型なら可)。スッテは投入器の筒に1本ずつ順番に入れておき、船長の合図と同時にオモリを投げていつでも投入できるように準備しておこう。
マルイカのダブルとケンサキイカ級でスタート!
マルイカの和名はケンサキイカ。マルイカは、ケンサキイカの幼体の呼び名として主に東京湾や相模湾で親しまれている。伊豆諸島などではアカイカとも呼ばれるが、春のマルイカは肉厚で身が軟らかくて甘みが強い、スーパー等ではまず見掛ける事のない高級イカだ。
7時出船で城ヶ島沖へ。晴天のナギ。取材日の前日はトップ51杯の絶好調だっただけに期待十分。釣り場に到着すると船はスローダウン。「はいよ!77m。叩いて止めたら2秒以内に空合わせしてください。ぶっ込みは最大のチャンスですからね」と言う山本真一船長の合図でスタート。第1投で右舷ミヨシ(船首)の2人が早速乗せてまずは幸先の良いスタートを切った!次の流しでは「デカイの来たぞ!」と左舷胴の間(中央)から声。急行すると胴長40cm前後のケンサキイカ級が上がっていた。
潮がトロリと流れると乗り活発!&サイズもアップ!
中盤、「はい、どうぞ、良い反応だ、80m」と船長。この日も魚探に映る反応は素晴らしいものだった。しかし、マルイカのご機嫌が悪くなってしまい中々乗せることが出来なくなった。「はい、上げて」。イカの移動が速いようで投入~回収~流し替えのピッチが速くなった。しかし、トロリと潮が流れると乗りが良くなり、朝一番のようなダブル!大型も2人がゲット!私も竿を出してみると嬉しい25cm前後のマルイカのダブル!釣り方が上手く合った人は、流し替える度に釣り上げた。
【動画】たいぞう丸・神奈川県葉山あぶずり港・マルイカ
船長の実演レクチャーで全員“お土産”ゲット!
その後も乗り良く、1流しに2回、3回と投入し直しては釣れる状況も。しかし、実は頭を悩ませている人もちらほら。すると、船長がその方の竿を手に取り、釣り方を実演しながらレクチャー。「着底したら、叩いて、2秒以内に空合わせ。ほら、乗った!」。この“船長レク”の効果は目覚ましく、受けた方は直後にほぼちゃんと釣り上げた。
13時30分沖上がり。結果、16~40cmを3~19杯。竿頭は大田区の奥山さんで、「マルイカは初挑戦、カワハギやフグといった掛けに行く釣りが好きで、マルイカもとても楽しかったです」と満足そう。2番手17杯、3番手14杯2人と続いた。
山本船長に今シーズンのマルイカ釣りについて伺うと、「今日も大きな反応が沢山ありました。今年は例年より更に期待出来そうです。これからは浅場で数釣り出来る季節になり、例年8月頃まで楽しめます」との事。「今年はマルイカ当たり年!?」。是非、チャレンジして頂きたい。
今回利用した釣り船
出船データ
料金=1万円(氷別、売店にてバケツ一杯300円)
集合=6時
出船=7時
レンタル=貸し竿あり
※詳細は問い合わせ
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。