2023年04月20日公開
非日常の中に飛び込める。それも釣りの魅力の大きな部分。ドーンと目の前に富士山、蒼くきらめく湖水、ギラギラの魚。都心から2時間で行ける最高のロケーションが山梨県・富士五湖の一つ本栖湖だ。年に数回訪れているが、今回もいい一日を過ごす事が出来た。
狙いは銀色に輝く“黒銀”のニジマス
「釣れない」、「難しい」。こんなイメージの強い本栖湖だが、いくつかのコツを掴めば、高確率で美しい銀色のニジマスに出会えるはずだ。これからの季節、湖畔でキャンプ&釣りが出来る理想的なアウトドアスポットである。
本栖湖の銀色のニジマス、美しく輝く“黒銀”のレインボーだ。銀色のサーモンと見間違える60cmオーバーの可能性もあり、夢を追える事も本栖湖の魅力だ。
湖の釣りで悩むのがポイント。今日は西風を避けて、本栖湖西岸にある「浩庵キャンプ場」の南、約300mにある日本軽金属水位計近くで釣りを始めた。因みに湖一周どこでも“釣れるポイント”。ただし、富士山近辺は天気予報以上に強風が発生する事もあるので、風向きでポイント決めるのが得策だ。
今回のポイントは急斜面の岩浜で岸から10mで水深約7m、その先もカケ下がりが続き、ルアーを遠投すると20m以上の深さになる。特徴的なのは階段状に落ちていて、岸から4m先までは水深3m程で、その先で一気に7m、その先では10mの水深になる。そのためスプーンなどを引くと底のトレースに苦戦する。岩場からのポイントでは、ロングロッドを使うなど工夫が必要だ。本栖湖の場合、ルアー、フライは浜からのウエーディングがトラブル少なく釣りやすい。
遊動ウキの餌釣りでニジマスを狙う
階段状のカケ下がりを効率的に釣る方法として、磯のチヌ釣りスタイル(遊動ウキのエサ釣り)で狙ってみた。
竿は磯竿5m、スピニングリール、道糸はナイロン2号、ハリス1.2号、ハリはマスバリ9号、棒ウキ、オモリ2号、餌はイクラとオキアミ粉末の練り餌だ。
14時開始。日中なのでスタートは岸から20m先のウキ下12m。季節や気温にもよるが日中は深め、ライズがある時は浅めで、その日のタナと回遊コースを見つけることがこの釣り最大のコツだ。
今回は10m以上の深さでは全くアタリがなく、徐々に浅くして岸から10m、ウキ下6mでアタリ出した。因みに、複数人で釣行する場合は、それぞれタナを変えてその日の傾向をつかむと効率的だ。時間帯でもタナが変わり、今回は14~16時は6m、16時~日没は岸から5mの水深3mで良く掛かった。
餌、仕掛け、アタリ
餌はビン詰めイクラの4粒付けとオキアミ粉末練餌を使ったが、イクラにアタリが集中した。60cmオーバーも意識してハリスフロロ1.2号を1m。反省点として、今回は中層回遊の魚が多かったので、オモリを2B程度にして餌の落下スピードを遅くすればよかったかも知れない。また、日中はアタリが渋く、時折餌だけ取られた。ニジマスがハリスを見ている感じがあった。トラウト全般に言えるが、日没1時間前から喰いが立つ。この日もポイントは岸近くの水深3m程だった。浅場がポイントになるので、5m前後ののべ竿、管釣りトラウトルアー、4、5番のフライでも釣れる。
また、水質の良さからか本栖湖のニジマスはとても美味しい。キャンプでの一品に加えればもう最高!