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大原沖のイサキ、今季は数型共に最高の仕上がり!

2023年06月02日公開

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「今年のイサキは美味しい」というハナシを近頃よく耳にする。梅雨時に旬を迎えるイサキ。千葉県・外房地区の“定量”の釣果50匹達成も珍しくなく、40cmアップのジャンボサイズも上がっているとの情報を聞き付け、大原港『長福丸』へ出掛けた。

イサキの“好釣”に沸く大原港

「長福丸」が発着する大原港は、首都圏中央連絡自動車道・市原鶴舞ICから凡そ40分。集合は港前の“休憩所(いすみ市大原10398-23)”にある窓口で午前4時までに“チェックイン”を済ませる。窓口のオープン前に到着した場合は、カウンターにある船形から席札を取って釣り座の確保と受け付け用紙に記入を。店前の軽トラックにクーラーや道具箱を積み込み、車の鍵を所定のキーハンガーへ預け、竿と乗船券を持って徒歩1分の船着場へ。軽トラに積んだ荷物と氷を受け取って釣り座へ積み込む。受け付け時に渡される乗船券は釣り座で回収され、手を拭くおしぼりが配布される。かくして滞りなく出船準備は整い、午前4時10分「第二長福丸」は出船した。

1投目から良型3点掛けの好スタート!

前日の強風の影響か、大きなウネリの残る海をゆっくり沖出し。操舵席後方のオープンデッキでイサキ釣りのレクチャーがある。講師は人気番組「なるほど!沖釣りマスター」でもお馴染み、「長福丸」では上乗り役の鈴木新太郎さん。「コマセは撒きすぎない」、「シャクったら止める、アタリを待つ時間が大事」、「シャクって竿先が暴れないように」、「リズムを作ってみてください」等々非常に実戦的。「昨日こんなことがあった」、「個人的にはこうしてる」といったメディアでは得られない釣況に即した具体的なリークもあり、常々疑問に感じていることや迷っていることなども、この機会に質問すれば解に繋がるはずだ。
出船から1時間弱で到着した釣り場は大原沖。船長からも基本の釣り方がアナウンスされ、規定の5時を待って「ハイやってみましょう、21から18」の合図でスタート。この数字は指示ダナで、この場合21mまでコマセカゴを沈めて、18mまでの3mをシャクって探る(詳しくは後述)。すると間もなく左舷トモ(船尾)の江川さんにアタリ。小気味よい引き込みを見せながら海面を割ったのは、30cm程の良型、しかも3点掛け。その写真を撮っていたら、もう誰が2番手か分からない程あちこちで竿が曲がる好調なスタート。手の合う釣り師から、魚桶は着実に充たされて行った。

 

美味しい“ゲストフィッシュ”図鑑

この釣りでイサキ以外に釣れてくる魚たちも美味しい魚ばかり。専門で狙うとオデコの日もあるのにイサキ釣りでは定番のゲストのマダイ。何に調理しても美味しいメバルは、取材日も良型が多数取り込まれた。イサキと同じくコマセ釣りの好ターゲット、アジやサバも若干数見受けられた。また、素晴らしいファイトで竿を絞り込むメジナ(グレ)は食べても美味しい。血抜きをして持ち帰り、3枚におろしてチルドルームで一晩寝かせると上品な歯応えになる。口を使うタナや釣り味で「次は何かな…」と予想したり、帰路の車内で「どうやって食べようか」と悩むのも、この釣りの隠れた楽しみの一つだ。

船長に訊く、イサキ釣りのコツ

今期のイサキについて、藤井大佑船長に訊いた。「例年より脂が乗るのが早いかなと。いつもは梅雨とかになって卵も入ってきてという感じなんですけど…もう今年はちょっといつもより早いかな。脂も乗ってるし、食べても美味しかったですし」と巷のウワサは真実の模様。イサキ釣りの基本については「ビシは上の窓を1/4から1/3、下は全部閉めて。上の窓からパラパラと出るくらい。あとはタナですね、ウチは大体3mの幅で指示ダナを出すので、その間をビシの位置で合わせて貰って。仕掛け分とか考えないで、簡単に考えて貰えれば。水深は道糸のマーカーで取れるなら、マーク見ての方が絶対にタナはボケないです。タナだけしっかり合っていれば、何も釣れないって事はないんで。あとはう~ん、難しいところなんですけど、仕掛けの太さ。アレ、ハリス2号にしちゃうと急に難しくなるんですよ。ほんのちょっとのことなんですけど、そうなんですよね」との事。まずは船宿仕掛けで釣り始めてみることをお薦めしたい。

浅場で“好釣”、ビギナーも安心!

大原沖から太東沖を釣った取材日、期待の大場所が潮の流れが速くて入れず、アタリの遠退く難しい時間帯もあった。竿頭は常連の吉野さんが30cm級を頭に39匹。次点の江川さんも35匹と、連日釣果50匹の“定量”続きだった前週から見ると釣果の谷間の取材となった。その分、シャクリや誘いの幅を工夫するテクニカルな楽しみが加味され、皆さん心地よい疲れで笑顔での帰港となった。「基本的なことをちゃんとやれば、初めての人でも難しい釣りでは無いです」と船長もお薦めする大原沖のイサキ釣り。数・型・味覚と“当たり年”を予感させる期待大の釣り物なので、思い立ったらまずは電話予約をお薦めしたい。刺し身で、塩焼きで、“なめろう”で、天ぷらやアクアパッツア、ホイル焼きにしても飽きない“梅雨イサキ”。この機会にレインウエアを新調してでも是非、チャレンジ頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県大原港『長福丸』
〒298-0004 千葉県いすみ市大原9823
TEL:0470-62-0603
定休日:第1・3月曜日 釣果・施設情報 長福丸ホームページ

出船データ

イサキ乗合船(予約制)
集合時間:船宿(休憩所)へ午前4時までに(変動あり、予約時に要確認を)
出船時間:準備出来次第
乗船料金:1万2,000円(餌、コマセ、氷付き)
※女性、小中学生割引きアリ
貸し竿:500円(予約時に確認を)
ライフジャケット:無料貸し出し
     
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この記事を書いたライター

川添 法臣
釣りビジョンAPC
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込む釣り好き。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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