2023年07月25日公開
小型ながら数が狙える夏のタチウオ釣りを“夏タチ”と呼ぶことが多い。近年の東京湾では夏季でも1mオーバーの大型が結構交じり、油断出来ない釣りとなっている。神奈川県・金沢八景『弁天屋』から出船した。
6時30分頃集合、7時15分出船
『弁天屋』へは、車なら横浜横須賀道路・朝比奈ICや首都高速湾岸線・幸浦ICなどが近く、電車なら京急または金沢シーサイドライン・金沢八景駅利用が良い(詳しくは記事末「弁天屋 ホームページ」の「アクセス」参照)。前日までに記事末の電話で予約。当日は6時30分頃までに受け付けを済ませ(駐車場へはスタッフが誘導してくれる)、氷を貰い、荷物を持って、タチウオ船の「第八弁天丸」に乗り込んで、釣り仕度を開始した。出船は7時15分だ。
テンビンはオモリ40号と60号を用意
夏のタチウオは、まず朝一番に千葉県・富津沖などの水深10数mの浅場を狙うことが多い。この時、テンビンならオモリ40号を使用する。その後。走水沖などの水深50~60mの深場に移動することもよくあり、この時はオモリを60号にチェンジする。ハリスの長さは1.8m、ハリはタチウオ1/0または2/0。餌のサバの短冊は船で支給、腹側を直角にハサミなどでカットしてハリに3回縫い刺しにする(写真参照)。この時餌の真ん中を、餌が真っ直ぐになるように縫うことが大事。テンヤの場合は、水深や潮流によって40号と50号を使い分ける。
朝一は東京湾を横断し富津沖の浅場狙い
7時15分定刻通り出船、まず東京湾を横断し富津沖へ向かった。30分程で釣り場到着、「水深12m、底から5mまで探ってください」という本田和芳船長のアナウンスで開始。直後は中々“手が合わない”のか皆さんアタリを捉えることが出来ない様子。暫くすると待望の船中1匹目のタチウオを右舷ミヨシ(船首)2番の釣り人が釣り上げた。すぐにアタリは隣に波及し右舷ミヨシの釣り人もタチウオをゲット!続いて左舷側でも胴の間(中央)の釣り人が釣り上げたが、どうも続かない。暫く粘るも、船長によると「オモリが群れの中に入ると驚いて魚が散ってしまうようだ」とのことだった。
中盤を待たずに走水沖へ移動、深場で良型狙い
「第八弁天丸」は、再び東京湾を横断して神奈川県走水沖へと移動した。「オモリを60号に交換してください」。ここは東京湾で最も実績のあるタチウオ釣り場だと言っても過言ではないだろう。「水深は63m、60mまで下ろして50mまで探ってください」と船長。私もテンビン仕掛けで竿を出してみたが、これが中々難しい。上乗りの浅野健太郎船長見習いに餌の付け方からシャクリ方まで全てレクチャーして貰うと、「釣れた!」。名コーチだ!左舷側で大きな歓声が上がった。行ってみるとテンヤの釣り人が“指5本”以上の大物を釣り上げたところだった。メジャーを当てると121cm!「ドラゴン級」だ。やはり大型はテンヤが有利のようだ。
夏のタチウオ釣り本番!ビギナーも数狙える!
その後、テンビンでは“指3本”から“3本半”のタチウオが順調に上がった。釣り方のパターンを見つけた人は立て続けに釣り上げていた。「釣れた水深を覚えておいて、同じ水深を何度も狙ってみてください」と船長。そうすることで効率よくヒットさせられることがあると言う。終盤には更にサイズアップして“指4本”位のサイズがかなり交じるようになった。「型も狙える夏タチだ」。結果、65~121cmのタチウオが船中2~24匹。竿頭はあきる野市の小澤さん。121cmは大田区の長井さんがゲット。私も浅野コーチのおかげで14匹と十分なお土産。
本田和芳船長に今後について聞くと、「タチウオは今年も夏のハイシーズンに突入しました。結構メーター級も上がっていますし、トップ50匹以上の日やビギナーの方が20匹以上釣られた日もあります。数も型も今後益々楽しみです」と自信を見せた。夏のタチウオ釣り、水分補給を十分しながら是非チャレンジしていただきたい。
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。