2023年08月26日公開
30、40号ビシと比較的軽めのタックルで狙うLT(ライトタックル)アジは、手軽に楽しめる東京湾では一年中人気の高い釣り物だ。餌付け→底どり→タナ合わせ→コマセワーク→合わせ→取り込みと、沖釣りの基本の要素が詰まっており、入門にも最適。そして、東京湾の“金アジ”はいつでも脂が乗っていて食味も最高!というわけで、千葉県長浦港『こなや丸』に出掛けた。
受付を済ませて港に向かう
午前4時半過ぎ、国道16号沿いの『こなや丸』の店舗へ到着。駐車場には開店待ちの車が集っていた。店舗の前に乗船順を決める札が置かれているのでまずはこれを取る。仕掛けなど必要な釣り具は、店舗で購入出来るので助かる。受け付けを済ませ、氷等必要なものを受け取り、港へ移動。港でスタッフに釣り物を伝えて、案内に従い駐車する。準備が出来た6時少し前、定刻通りの出船となった。
朝は埠頭周りからスタート
10数分で埠頭周りのポイントに到着。ポイントまで近いのが有難い。
「はい、どうぞ水深11m下から3m前後でやってみてください。まだ良い反応は出てないけどコマセ撒いて寄せてみて下さい」との船長アナウンスでスタート。暫くしてコマセが効き出すと、右舷ベテランのファーストヒットを皮切りに、一荷(2匹)、3連と続々と釣れ上がる。
ベテランのシャクリ方を見ているとシャープにシャクってしっかりコマセを撒いている。追い食いを狙ってしっかり3連で上げてくるベテランの技を垣間見た。聞いてみると下から少し上目の3m位のタナで喰って来たとのこと。
ポイント移動で中アジ交じる
次のポイントでは多少型が上がり、中型も交じり出した。同じタナでは続かずコロコロ変わるので、探り探りの釣り。
ベテランに釣り方のコツを聞いてみると、小さいのが掛かった時はシャクってわざとハリを外し、大きいのが掛かるのを待つとサイズが揃うとのこと。この釣り方だと掛かりが浅い場合も上げる前に外せるので、船縁でのバラシも減らせるそうだ。掛かった魚を敢えて外すというのは中々勇気がいるが試してみてもよいかも知れない。
アクアライン下で食い活発
8時45分頃、アクアライン下の水深7mポイントへ移動。潮は上げに入り上潮は前から後ろへ下潮は後ろから前に流れていると船長のアナウンス。暫く食いは活発で小アジを中心に時折中アジがまわって来る。タイミングを見て私も道具を出した。
仕掛けを入れ、着底後50cm程底を切り、下から1mで2回シャクりを入れ1.5mでもう一度シャクリを入れ2mのタナで一度止めてアタリを待つ、50cm程ゆっくり誘い上げ、次に50cm程ゆっくり誘い下げるとククン!と小気味よいアタリがあった。型は小さいが元気な“金アジ”が顔を出した。この日は、終始誘い下げへの反応が良かったように思う。
アジは、基本向こう合わせの釣りだが、合わせを入れた方がバレが少ないように思う。アタリがあったら竿を下から上へ軽く叩くイメージで、軽く短く合わせると上顎に掛かる率が上がるのでお勧めだ。
今回は『振り分け仕掛け』を試してみた。エダスではなく80cmと150cmの1本ずつのハリスをそれぞれヨリモドシに結ぶ。ハリス絡みを心配したが思ったよりも絡みは少なく、魚のハリ外し、餌付けをハリ1本ずつ行い、餌付けした方のハリは船外へ出しておけるので、これはこれで手返しが良い。
後半は、再度埠頭まわりのポイントを経由して納竿となった。
この日の釣果は、サイズ12〜30cmを15〜151匹、5番手まで束(100匹)超え達成と好調だった。
残暑、熱中症対策は必須
この日は、予報に反して天気がよく水分や帽子の準備はしていたが、あまりの暑さに熱中症気味になってしまった。これからの残暑の時期も熱中症にはくれぐれも気をつけておきたい。船宿のペットボトル氷はあくまで魚を冷やすためのもので飲料には適さない。水道水を凍らせたペットボトル氷を自分で持参すると、魚を冷やしつつ溶けた水を冷たく飲めるのでお勧めだ。
これから秋に向けてベストシーズン
これから涼しくなるにつれてアジ釣りのベストシーズン。秋になれば型を狙いにアクアライン以南のポイントへ行くこともあるとのこと。いつ食べても美味しい東京湾の“金アジ”。沖釣り初心者もベテラン陣もお手軽だけど奥が深いLTアジに出かけてみては如何がだろう。
今回利用した釣り船
出船データ
料金:8,900円(氷、コマセ、青イソメ付)
女性6,900円、小学生以下4,500円
貸出:レンタルタックル1本500円
時間:6時00分出船、13時沖上がり
※集合時間は予約時に確認
この記事を書いたライター
マルイカ、ティップラン、ワカサギなどを中心に海水淡水を問わず釣りの帰りに温泉に立ち寄り、「釣り&温泉」をテーマに釣り歩く。