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【フカセキハダ】キハダ・カツオがトリプルヒット!大型も回遊!千葉県勝山港『新盛丸』

2024年07月01日公開

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今回紹介するのはフカセ釣りで楽しむキハダマグロ。仕掛けがシンプルで、なおかつキハダマグロと一対一のガチンコファイトが楽しめるとあって、多くのアングラーがシーズンインを楽しみにしている釣り物だ。また今期はカツオの型も早くから大型化していてるのも魅力。今期の傾向と併せてレポートする。

【この記事を書いたライター】山口 充

最寄りのICから10分圏内、電車なら最寄り駅から徒歩15分圏内

場所は勝山漁港。車の場合は「富津館山道路・鋸南富山IC」より約10分と、インターからのアクセス抜群。自分は横浜方面からアクアライン経由で向かったが深夜割引を活用した。

また、今回はメインターゲットがキハダマグロということで、荷物の関係もあり車でのアクセスがオススメだが、『新盛丸』はアジやイサキ釣り等、手軽な釣り物も対応しているので荷物を少なめにして電車釣行という手もある。JR内房線・安房勝山駅から徒歩15分と、最寄り駅から徒歩圏内なのも魅力だ。

タックルは取り回しの良さとドラグ性能を重要視してスピニング一択

フカセ釣りでは活き餌にストレスを掛けないように泳がせる必要があるため、ドラグが調整しやすいスピニングタックルの方が有利。ロッドは6~7ft前後、リールは8000~14000番が一般的。ラインはPE4~6号を300m以上。リーダー(ハリス)は16~20号。ハリはヒラマサやオキアミ針の14~18号。ちなみに、ターゲットが大きいこともあり針の結びはかなり重要だ。自信がない場合は上乗りさんに結んでもらおう。

 

満員御礼!海況も好調の模様!?

午前4時集合とのことで、念のため一時間早めに到着するように向かったが、予約乗合船なので基本的には時間通りで問題ない。しばらくするとお客さんたちが到着。ナンバーを見ると千葉県、東京、神奈川と様々。本日は満員との事で自分は撮影に専念することにした。

艫居正悟船長が到着すると、釣り座のセッティングを行い受付開始。その後、お客さんが乗船して準備を開始した。午前5時、港を離れ、エサのイワシを購入しポイントに向かう。海上は凪。気持ち良い潮風を感じているとほどなくして、ポイントに到着。

釣り座は基本的に右舷となる。エサのイワシが配られるので、ザルでイワシを掬い背掛けにして待機。合図が出てからスタートとなる。エサのイワシがまっすぐ船から離れるよう意識する。たまに船の下に入ってしまうこともあるので、そうなったら再投入した方がよい。

数回潮回りをした後、ミヨシから3番目のお客さんの竿に魚信があった。間違いなくキハダの引きだ。ミヨシに移動しながら、しばらくファイトしていたのだが…敢えなくフックアウト。これは残念。しかしながら魚は多いようだ。

出たぞ!キハダ20kg!魚の活性もよさそう

横流しの関係で、ある程度流し終わったら仕掛けを回収し、潮回りをしながら探って行く。「良い感じですね~」などとお客さんと話しているとイワシが船下に泳いで行ってしまった。周りには鳥も多く、狙われないためにも良いタイミングで入れることが重要だ。また、弱ったイワシはアピールも下がり喰いも悪く、鳥のターゲットにもなりやすいので、弱ったらすぐ交換するべきだろう。

そうこうしているうちに、ミヨシから2番目のお客さんにヒット!アワセも決まりファイトが始まる。と同時に、周りではカツオもヒットし始めた。長時間のやり取りを行っていたが、「これサイズ良いな…」と思った瞬間、メインラインがブレイク。これまた残念。キハダは残念だったが、カツオが数本取り込まれていた。どれも型が良く美味しそうだ。

その後、またしてもキハダと思われる魚がヒットした。このタイミングでは、お客さんたちがヒットした人をミヨシに移動させる連係プレーを見せてくれた。勢いよくラインが出される〝これぞキハダ!〟という迫力のシーンだ。

ファイトの末、取り込まれたのは20kgクラスのキハダだった。船上で撮影しようと思ったが、なんと同時に2名の方の竿が曲がったため、取り込み優先、安全第一ということで帰港後に魚持ちの撮影をさせてもらった。そこから数本のキハダとカツオが立て続けに取り込まれることになる。

ギリギリの勝負

反応は良好で、後半戦もキハダ、カツオのヒットが続いたが、フックアウトやラインブレイクも多かった。〝魚体とラインが接触すること〟が起因になったり、ややアンダーパワーのタックルだと主導権を握れなかったりする。しかしながら、フカセ釣りの特性上あまりハードなタックルバランスにしてしまうと、口切れやライン自体に負荷が掛かり過ぎてしまう。

例えば、ルアーで狙う場合のリーダーは圧倒的にフカセのハリスよりも太い(一般的にはPEラインの太さの4倍程度で、PEが4~5号であればリーダーは22~30号)。多少魚体に触れても耐えうる太さを選択すること、ここが活きたイワシを付けて狙うフカセのテクニックとカンドコロになるだろう。

その後、船中4人が同時にヒットする場面もあり大忙し。この状況から、今年は良くなると実感。さらに数本のキハダが上がった後、1時間ほどファイトを続ける釣り人がいた。うっすらと海中に見えると船中大興奮。なんと40kgオーバーのキハダマグロだった。疲労困憊だったようだが、その表情からは大きな達成感も感じ取れた。ここでタイムアップとなった。

下船後には記念撮影を行ったが、良型カツオに大型キハダに撮れ高は満点。これから大型が回遊する季節に突入する。タックルセッティングは万全に、ぜひとも大型青物の釣りにチャレンジしていただきたい。

今回利用した釣り船

千葉県勝山港『新盛丸』
〒299-2117 千葉県安房郡鋸南町勝山273-1
TEL:090-6086-3239
定休日:なし 釣果・施設情報 新盛丸 ホームページ

出船データ

キハダ・カツオ乗合(予約乗合)
集合:午前4時00分
料金:2万5,000円(フカセイワシ、氷付き)
※割引適用外です。
※貸し竿あり
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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